日誌

大きなのっぽの古時計

 今日は、校長室にある「大きなのっぽの古時計」を紹介します。


 校長室に来られた方の多くは、この時計が目にとまると「ほう」と声を上げてくださいます。
 この大型掛け時計は、昭和11年11月20日に菊池惣一様から寄贈されたものです。
 昭和11年(1936年)はどんな年だったかと言いますと、・・・
 ◎ プロ野球が開催され、読売ジャイアンツが秋優勝をした
 ◎ 2.26事件勃発、東京に戒厳令が布かれた
 ◎ スペイン内戦が勃発(第二次世界大戦の前哨戦)
 ◎ 11月には日独防共協定が締結(後に日独伊三国軍事同盟へと発展)
プロ野球が始まるなど明るいニュースもある中で、戦争の足音がひたひたと迫る中(3年後の1939年に第二次世界大戦が、5年後の1941年に太平洋戦争がはじまったのです)、この大型掛け時計が寄贈されました。それ以来、戦争や震災を乗り越えて、78年間、ずっと時を刻み続けてきました。「SEIKOSHA」の技術の高さにも感心しますが、この時計とともに学校を守り続けてきた多くの方々の努力にも敬意を払わずにはいられません。
 毎週、ゼンマイを巻く度に、『下関河内小学校の良き伝統を継承し、新しい時代にあった創意工夫も加えつつ、子どもたちの安全と学校をしっかりと守ってくださいよ』と、この「大きなのっぽの古時計」はそう私に戒めてくれているのです。